Nexus 4 を root 化する
root 化とは,su コマンドをインストールしてスーパーユーザー権限を開放し,システムレベルの変更を可能にすることです.
手順としては,まず root 化ファイルを導入するために ClockworkMod リカバリーというものをブートする (これを行うためにブートローダーのアンロックが必要). そして次に,su コマンドと関連のコマンド busybox,root 権限を使用するアプリの管理アプリ「SuperSU」を導入する,という流れ.
なお,ブートローダーのアンロックを行うと端末が初期化されるので注意.
これらの知識について,詳しいことは別記事でまとめました.
Android をカスタマイズする上での知識 - Javaな日々
root 化を行うためには Android SDK のセットアップ,Windows だと更にドライバーのインストールを行う必要があるので,その辺は他の方の記事を参考にしてください.
今回は Nexus Root Toolkit のようなブラックボックス化されたツールは使わず,ブートローダーアンロックからリカバリーのインストール,su コマンドの導入まですべて自力で行う手順を紹介しています.その分上級者向けの記事になっていますがあしからず.
手順
root 化に必要なファイルをダウンロード
- ClockworkMod の公式サイト から Nexus 4 用の ClockworkMod リカバリー「recovery-clockwork-6.0.2.3-mako.img」をダウンロード.
- XDA の Nexus 4 root 化スレッド から SU_Busybox_Package.zip をダウンロード.
(オリジナルは削除されているため当方は こちらのリンク のファイルを使用)
ブートローダーのアンロック
- Nexus 4 が起動した状態で PC と USB ケーブルで接続.以下のコマンドを実行してブートローダーを起動.
(adb コマンドを利用するには,Android 側で「設定」→「開発者向けオプション」から USB デバッグを有効にしておく必要があります)$ adb reboot bootloader
- 次のコマンドを実行してブートローダーをアンロックする.ロック解除確認画面が表示されるので,ボリュームボタンで「Yes」にカーソルを合わせ,電源ボタンを押して選択し,ブートローダーのロックを解除する.
※ ロックを解除すると端末が初期化されるため注意が必要.
※ Windows の場合,fastboot コマンドを使用するにはドライバーのセットアップが必要.$ fastboot oem unlock
- ロック解除が成功すると再度ブートローダーが表示されるので,ボリュームボタンで上部が「Start」となるように選択し,電源ボタンを押して Nexus 4 を起動する.
端末が初期化されているので各自セットアップを行う.
ClockworkMod リカバリーのブート
- Nexus 4 を PC に接続し,ダウンロードしておいた SU_Busybox_Package.zip を /sdcard 直下に配置する.
- 以下のコマンドでブートローダーを起動し,ClockworkMod リカバリーを Nexus 4 に書き込む.
$ adb reboot bootloader $ fastboot flash recovery recovery-clockwork-6.0.2.3-mako.img
Nexus 4 純正のリカバリーのまま root 化を行いたい場合は,以下のコマンドで ClockworkMod リカバリーを一時的にブートする.
$ fastboot boot recovery-clockwork-6.0.2.3-mako.img
root 化実施
前の手順で ClockworkMod リカバリーを Nexus 4 に書き込んだ場合
ブートローダーが起動した状態で,上部を「Recovery Mode」となるようにボリュームボタンを使ってカーソルを合わせ,電源ボタンで選択してリカバリーを起動する.